書籍

皆殺し映画通信 冥府魔道 (柳下毅一郎)

観ていない映画が多くなり、個人的に楽しめなかった。 地方映画なんて、ホントどうでもいいよ。くだらないツッコミ入れなくても。 そういうモノじゃん。 この本が貴重な民族学的資料になるかのような誇大妄言を宣っていたが、アーカイブとしても完全には程遠いしさ…

ロッキング・オン天国 (増井修)

一冊読むのはなかなか厳しい文体。 オッサンの垂れ流しなんだもの。 『そこ!!』ってのが無いし。 人が聴きたい部分じゃなくて、自分が喋りたいことだけ。 それなりに面白いんだけどね。 STONE ROSESが出てくるとパッと輝く。 『この時代の人なんだなあ・・・』と、ち…

「まっすぐ」 (橋口亮輔)

なんと誠実な筆致。 制作者にとって、「誠実さ」が一番必要な要素だとボクは常々思っておりやす。 信頼に足る人物。 これからも色々よろしくお願いします。

うそつき、うそつき (清水杜氏彦)

(頑張って)それなりに楽しんで読んでたけど、3分の1を残して興味を失ってしまった。 世界観に無理がありすぎて、疑問や不満にアタマが持っていかれすぎた。 除去時間も首輪の種類も、設定というより作者の都合でしかないのがなあ・・・ 筆致でねじ伏せるでもなし。 役…

氷菓 (米澤穂信)

今更読んだ。 あまり女子に魅力の無い立ち上がりだったのだな。 京アニやるじゃないか。

墓頭 (真藤順丈)

ダメだった。 惹き込まれず。 設定とか時代とか、大好きなはずなんだけど・・・ 相性とタイミングだけは、どうしようもない。

殺人鬼フジコの衝動 限定版 (真梨幸子)

幼稚過ぎて全然ダメだった。 この作家さん、もう二度と読むことないだろうし確認できないけど、底の浅いモノしか書けない人なのかしら? いくらなんでも、死が軽すぎる。 コトバが軽すぎる。 70ページでギブアップ。 もしかしたらその後に、軽さの理由が描かれている…

さよならの手口 (若竹七海)

面白いと感じつつ、続きも気になりつつ、何故か一向に読めない。進まない。 本当に不思議な感覚だった。ただ単純に合わないだけでないナニか。 読書にはこういうことが起こる。 100ページでギブアップ。

ブルーデイブック 誰でも落ち込む日がある。 (ブラッドリー・トレバーグリーヴ[著]、石田享[翻訳])

こういうの、素直に感じれないタイプ。 烏滸がましくて恥ずかしくなるのだ。

革命前夜 (須賀しのぶ)

音の表現、描写は良かった。 クラシック聴けそうな気がしてきた。 それでなくてもややこしい名前なのに、人によって姓で呼んだり名で呼んだりので、少々混乱した。 なんだかんだで美しいお話ね。 読後感の良さで、全てを許した。

悲しみのイレーヌ (ピエール・ルメートル[著]、橘明美[翻訳])

吐き気を催すほどに、世界をゴロンと引っくり返された。 頑張って頑張って読んでいたので、本当にショックを受けた。 心底信じられない事態だった。 文学なんて、既に飽和状態だからと諦観していた部分もあるが、底なしの底を見せられた気分。

さよなら、ニルヴァーナ (窪美澄)

失敗した。 小学1年生が射精した(そんなワケあるか!)トコロで読むの止めればよかった。 ヒトの生理に無知な人間に、ドラマなんて描けるものか。挙動言動が薄ら寒すぎる。 莢がなっちゃんを呼び出した辺りから、特にヒドい。整合性が全くとれてない。 物語の都合のた…

真実の10メートル手前 (米澤穂信)

流石にキャラが崩壊してると感じた短編もあるが、あとがきを読んで納得。 まだ著者自身が、掴みきれていなかったのね。 納得いかなかったのは一編のみ。 思考の更に向こうまでいかれたのも一編。

破裂 (久坂部羊)

とても長く付き合ったのに、最後の最後でご都合が見えて(ツクリモノ感が鼻について)ガッカリしちゃった。 10年以上前の作品なのに、ヒリヒリ感・リアル感は増しているのではないか。 なかなかの予言書。 佐久間和尚には、是非もうひと暴れしていただきたい。

桜宮高校バスケット部体罰事件の真実―そして少年は死ぬことに決めた― (島沢優子)

ううむ。とても真実が書かれているとは思えない。 余りにも視点が変わらないというか、書く前に既に結論があるかのようなルポ。 決して顧問や体制を擁護するわけじゃないが(死刑でも全然いい)、善玉と悪玉が鮮明過ぎて読者が考える余地が無い(担任の扱いとか、イイ…

さよなら妖精 (米澤穂信)

ううむ、色々と強引だし、筋もか弱いなあ。 時たま入る謎解きも無理くり満載だし、第一ちっとも興味を惹かない。それによって物語や人生が変動する訳でもないし。 最後の謎解きも「だから何?」といった風情。 流石にいくらなんでも、日本語堪能すぎ。英語無知すぎ。 こ…

鳩の撃退法【上】 (佐藤正午)

相当早い段階で合わないと確信して、それでもまぁまぁ頑張ったけれど、150ページでギブアップ。 トンネルを抜けるとそれなりの景色があるのだろうが(弾ける要素や謎は沢山あった)、もう全てがどうでもよくなってしまった。

塩の街 (有川浩)

ううむ、設定が凸凹してるなあ・・・ 例えばインフラ。交通は絶望的なのに、電気と水は問題ないのねえ。毎日風呂入れるのねえ。 配給があって貨幣価値が無い世界なのに、人は何故働いているんだろう? 配給品の生産・流通はどうなっているんだろう? 世界の荒廃具合も…

秋期限定栗きんとん事件【上】【下】 (米澤穂信)

これは完成度高い!! 春も夏も、コレを読むための苦行だったといっても過言ではない。 時間の使い方も贅沢だなあ。 次冬限定で卒業して、その次とうとう中学時代に戻るのかしら。

王とサーカス (米澤穂信)

ジョン・ル・カレばりの大きい話かと思ったら、あれよあれよとせせこましくなっていった。 器ではなく資質の問題だな。 死体が移動した説明は納得していない。

リカーシブル (米澤穂信)

コレは(珍しく)あまり好きじゃないヨネホノだわ。 流石に無理しか感じなかったし、ただ風呂敷を広げて畳んだだけに感じてしまった。 読後感の悪さも持ち味だと思うけど、今回のはただただ薄いマズ味が残っただけだった。 その後の世界があまり気にならないし。

無罪 (深谷忠記)

香織ぃぃぃぃギギギギギ。 となった。 約束の時間ちょっと遅れてきた旦那。その心情だけちょっとおもしろい。

夏期限定トロピカルパフェ事件 (米澤穂信)

コレはなかなかの重犯罪だなあ。 ほろ苦いなんて、甘っちょろいことは言ってらんねえ。 読み進めながら『それはムリじゃね?』『強引じゃね?』と躓いたところもあったけど、結局は全部納得させてくれました。 『〈小市民〉シリーズはもういいかな』と思っていた…

満願 (米澤穂信)

トリッキーなのに、納得させられてしまう。 割り切れてないのに、気持ちいい。 〆が兎に角美しい。

向日葵の咲かない夏 (道尾秀介)

現実の苦さ。空想の甘さ。 一筋縄ではいかないと直ぐに察するも、尽く気持ち良く乗せられてしまった。 違和感しか無いことで、理不尽や不合理をホント巧妙に納得させられてしまった。 しかも実は、至るところに答え(ヒントではなく!)がばら撒かれている。 そうか。文…

追想五断章 (米澤穂信)

コレは"無人島米澤"更新されちゃったな(まだ半分も読んでないけど・・・)。 好き嫌いではなく、とんでもない傑作として同志と語り尽くしたい。 掌編小説に出逢う順番も、運命であると全肯定に許容した。 登場人物は、幾人か消化不良でフェードアウト。笙子とか広一郎を…

春期限定いちごタルト事件 (米澤穂信)

何気にツッコミどころは多かった。 流石にまだ、伝家の宝刀(切なさ)は手に入れてないのかしら。 つーかこの2人、どう考えても付き合ってるだろ。

聖の青春 (大崎善生)

ホントに漫画のキャラクターの様な。 脇もキャラが立ってる。 お話は急加速したり鈍牛になったりと、テンポはよろしくない。 兄が持ってきた見合いの話は、どこに消えたんだろう?

盤上の夜 (宮内悠介)

キャラクターが面白くそれなりにのめり込んで読んだが、知ってる種目は違和感・わだかまりも多く残った。 もしかして結構浅い? 「盤上の夜」「原爆の局」はスクリーンで観たいし、「清められた卓」は近代麻雀で見た気がする。

魔法少女育成計画 (遠藤浅蜊)

読む前から「これ一冊きり」だと決めていた。 のめり込み一気に読んだが、反古にするほど続きは気にならない。 いまいち作者の、キャラクターへの愛情が薄い様に感じる。 苦渋なく殺しているというか、著者の痛みや悲しみが伝わってこない。 驚きはあるが、感情まで揺…